2024年はニュージーランドから2名の造り手が来日し、Hokkaido SPACE Wineryでワインを醸造しました。

Jen Parr
・Gavin Tait氏/Grey Stone/Muddy Water Wines
ニュージーランドで “Winery Of The Year” にも輝いたことのある名門Grey Stone/Muddy Water Wines にて醸造を務める彼は、ブドウへの理解力が高く、目指すワインの方向へと確実に醸造ができる知識・ 経験を持ち併せています。
・Jen Parr氏/VALLI
NZの南島、Otagoの4つの地区でテロワールを色濃く反映するワイン造りを目指し、1998年よりこの地で育つPinot Noirの可能性をいち早く見出してきたVALLI。そこで醸造を務めるJenはNZの“Winemaker Of The Year” にも輝いたことがある才能溢れる醸造家です。
北海道を代表する白ブドウ品種の一つであるKerner(余市町産、同じ畑のもの)を使って、ワインを醸造しました。

Gavinは北海道を含め様々な国や地域のケルナーを飲んで得た知見を生かし、ケルナーでこんなワインを造ったら美味しいのでは、という方向性を見出した上で醸造をしています。グローバルな視点で、ワインとしての完成度がとても高いのがギャバンのケルナーです。
アロマティックな香りと、そこから連想する味わいと余韻までがとてもシームレス。樽を使用しボリューム感もあることで、グラス一杯を飲んだ時の満足度がとても高いです。日本のブドウを使ってこんな美味しいワインが造れるのか、と醸造の奥深さや面白さを感じます。
※日本にグレイストーンのワインが輸入されていないのが本当に残念なほど、North Canterburyを代表するワイナリーの一つです。実直で謙虚な姿勢ながらも新しい取り組みも多く取り入れ、それがしっかりとワインの美味しさへと繋がっています。地元からも信頼の厚く、過去にWinery of the yearにも輝いています。

Jenは他のコヤマロとGavinの造りを見た上で、オレンジワインという選択をしています。JenはVALLIでPinot Grisからオレンジワインを造っており、日本でセミナーを開催するほどオレンジワインにも造詣が深い造り手です。ケルナーの特性の生かし方に、新たな視点もたらしてくれたのがJenのワインです。
ケルナーのアロマティックな要素は生かされつつ、より複雑に、そしてオイリーな雰囲気が魅力です。柑橘を噛んだときのような引き締める苦み、それをしっかり支える酸味のバランスがよく、料理との合わせ方次第で様々な楽しみ方が出来そうです。

これまで麿は北海道で10年以上ケルナーを造り続けてきた経験、そして小山さんはNZでリースリング(ケルナーの親)を造り続けてきたご経験を生かしていることが、このワインの最大の特徴です。引き出したい要素も、逆に引き出し過ぎたくない要素も知っているが故の、品種特性を最大限生かした造りです。これは決して型にハマるということではなく、一つ一つの判断を丁寧に、二人の経験があるからこその造りをしています。
ケルナーの品種特性の一つであるアロマティックな香り、そして味わいのポジティブな部分を全て引き出したワインです。ケルナーに特徴の苦みも、全体のバランスの中で調和するコクとして感じることが出来ます。「これが北海道のケルナー」という気づき、そしてケルナーがこんなに美味しいというのを率直に感じられる一本です。日本ワインのポテンシャルを純粋に教えてくれる素晴らしいワインです。
