2023年はニュージーランドから2名の造り手が来日し、Hokkaido SPACE Wineryでワインを醸造しました。

右から2番目Theo Coles
・Theo Coles氏/The Hermit Ram
自身のブランド”The Hermit Ram”がカルト的な人気を誇る彼は、なるべく人為的な醸造方法を用いないナチュラルなワイン造りが得意です。
・Gavin Tait氏/Grey Stone/Muddy Water Wines
ニュージーランドで “Winery Of The Year” にも輝いたことのある名門Grey Stone/Muddy Water Wines にて醸造を務める彼は、ブドウへの理解力が高く、目指すワインの方向へと確実に醸造ができる知識・ 経験を持ち併せています。
北海道を代表する白ブドウ品種の一つであるKernerを使って、ワインを醸造しました。

今回、TheoはKernerを使って「オレンジワイン」というスタイルを選択しました。
ケルナーの特徴でもある柑橘系の香りはしっかりと感じつつ、醸したことでより凝縮感の高いしっとりとしたニュアンスを感じます。スムーズな味わいながらもピリッと山椒やジュニパーベリーのような香りがアクセントになり、ケルナーの酸味も生かされているので次の一口へと意欲を掻き立てられます。

Gavinは半分ステンレスタンク、半分木樽を使って発酵/熟成させました。
青リンゴや柑橘系のフルーティーな香りの中に果実や樽由来の甘い香りが複雑に融合。香りの印象そのままの芳醇な味わいにハーブのニュアンスがしっかりと余韻を引き締めてくれています。甘さと酸味のバランスが非常によく、満足度の高い一本です。